短期離職を繰り返した人のなかには、「もうこの先どこも雇ってくれないだろうな…」と思い悩んでしまう人もいるのではないでしょうか?
私自身も、過去に2回の短期離職(1社目は8ヶ月、2社目は7ヶ月)を経験しています。とくに2社目を辞めたときは「自分は社会不適合者だな…」と悲観的になっていたことをよく覚えています。
短期離職を繰り返すにはいったいどういう理由やリスクがあるのでしょうか?
この記事を読むと、
についてわかります。
結論からいうと、短期離職を繰り返したからといって人生終わりというわけではありません!
私も2度の短期離職から這い上がり、フリーランスやスタートアップでの就業経験を経て、現在は従業員5,000人以上の企業のグローバル部門で働くことができています。
また、面接での効果的な伝え方についても解説しているので、ぜひ最後まで読み進めてみてくださいね!
短期離職を繰り返す理由は何?
短期離職を繰り返してしまうといったとき、いったいどういう理由があるのでしょうか?ここでは、短期離職を繰り返す理由について考えてみます。
転職において軸が定まっていないため
まず原因として挙げられるのが、仕事に対する軸が定まっていないため。仕事に対して自分が求めているものがなく、なんとなく転職先を決めてしまうことがあります。
この場合、なんとなくの理由で転職していることから、「この場所で絶対に活躍するぞ」といった転職先への思いはあまり強くありません。
転職したあとにちょっとした不満が出てきてしまうと、すぐに辞めたいと考えるようになり、転職を繰り返すといったことが考えられます。
例えば、以下のようなことが挙げられます。
- 求人の年収欄に惹かれて転職する
- とにかく内定をもらえればよいといった気持ちで転職する
私もはじめての転職活動時、とにかく内定がほしいという思いで転職活動をしていました。
私の場合、内定ほしさに転職した結果、短期離職を繰り返してしまいました。当時を思い返してみると、やはり転職活動の際に軸がちゃんと持てていなかったことが原因だなと振り返って思います。
ただなんとなく営業職でよいかなくらいにしか考えていませんでした…。
入社前後の大きなギャップ
理想が高く、職場の業務内容や環境にうまく適応できないことも、短期離職を繰り返す要因のひとつとして考えられます。転職活動時に業界研究や企業研究をあまりせずに入社した場合、例えば
- 業務内容の相違
- 業務時間の相違
- 社内の雰囲気
などで思っていたこととの違いが生じたときなどです。
入社前後のギャップが大きすぎると、「こんなはずではなかった…」などとマイナスな気持ちがだんだん大きくなり、再び転職を繰り返します。
転職自体が目の前の不満を解消することに捉われているため
目の前の不満ばかりに捉われてしまったときも、短期離職を繰り返してしまう原因のひとつです。
例えば、前職で「残業時間を減らしたい」と思って転職できたとしても、今度は「年収をアップさせたい」とほかの不満が出てきて転職を繰り返すといったことが挙げられます。
目の前に起こっている事象だけを考えてしまい、長期的なキャリアなどほかの要素をしっかりと検討していない場合などに起こることが考えられます。
短期離職を繰り返すリスクとは?
短期離職を繰り返す要因はさまざまですが、短期離職を繰り返すと、いくつかの観点で考慮しておかなければならないリスクも存在します。ここでは、短期離職を繰り返すリスクについて考えてみます。
内定を取りづらくなるリスク
まず考えられるリスクとして、内定を取りづらくなることがあります。企業の人事の視点に立つと、短期離職を繰り返すと「うちに入ってもすぐに辞めそうだな」とマイナスイメージを持たれることがあります。
ちなみにdodaの調査によると、20代〜40代のどの年代も、転職回数が選考に影響する回数として「転職回数3回目から」が最も多い割合となっています。
企業にとって、人を採用するというのはそれだけコストがかかります。そのなかで短期離職を繰り返している人に出会うと、どうしても書類などでお見送りとなってしまうケースが出てきます。
私も短期離職を2回経験しましたが、正直にいうと短期離職が原因でお見送りになったことは何度かあります…。
キャリアに支障が出るリスク
キャリア構築の面でも、リスクを考慮しておく必要があります。転職をすると、新人として一から業務を覚えていく必要があります。
その際に実務経験が十分ではない場合、大きな仕事やマネジメントを任されるには長い年月がかかることが多いです。そのなかで短期離職を繰り返してしまうと、キャリアアップが遠のいてしまうこともあるでしょう。
また、転職のたびに業界や職種を変えているような場合、キャリアに一貫性がなく、職歴がバラバラになってしまうこともリスクとして挙げられます。
職歴がバラバラだと、「どうしてこういう経歴を歩んできたんだろう」と人事に懸念を持たれるケースも考えられます。
とくに30代以降の転職は即戦力がより重要視されます。そのなかでこうした転職を繰り返していると、納得行くキャリアがどんどん遠のいてしまうので注意が必要です。
辞め癖がつくリスク
短期離職を繰り返すことで、ちょっとした不満が出てきたときに「辞めて次の職場を見つければいいや」と転職することへのハードルがどんどん下がります。
そうして転職を繰り返すことで辞め癖がついてしまい、内定がさらに取りづらくなることも考えられます。
会社を辞めることが目的になってしまうと、どんどん理想のキャリアを描きにくくなるので注意です。
また、忍耐力がなくなり、「この先の人生やっていけるかな..」などと引け目を感じるケースもあるかもしれません。このような場合は、転職せずに現職に留まるのもときによっては大切です。
次の転職活動を成功させるためのコツとは?
「これ以上短期離職を繰り返したくない」と思ったとき、いったいどのように対処すればよいのか気になる人も多いはず。次の転職活動を成功させるためのコツについて考えてみましょう。
転職する軸を明確にする
転職するときに会社探しの軸が決まっていないと、納得する会社に就職できず、ちょっとした不満が出るとふたたび短期離職を繰り返すといったリスクが考えられます。
そこでおすすめなのが、転職する軸を明確にすること。不満点のないすべての希望を叶えてくれる会社を探すのは、正直かなりハードルが高いです。
働いていると、何かしらの不満は出てきますよね…。
しかし、会社探しの前に「これだけは絶対に譲れない」という軸を考えてみてください。そうすると、仕事に対して望むことが明確になり、仕事探しがしやすくなります。
絶対に譲れない点以外については、ある程度の妥協も考慮に入れておくことをおすすめします。
私自身これまで4回転職をしてきましたが、直近の転職では以下の「譲れない点」を持って転職活動をしていました。
- 裁量を持ってしっかりと働ける環境
- 頑張ったらしっかりと評価される環境
将来的なキャリアや家族のことを考えたとき、上記の2点が必要だと当時は考えていました。
業界や職種などはそこまで細かく絞っていたわけではなく、これまでの経験を活かせるところで幅広く見ていました。
とはいえ、なかには転職の軸の決め方がよくわからないという人もいるでしょう。そういう人には、転職エージェントの活用がおすすめです!
私自身、これまで10社以上の転職エージェントとお話をした経験がありますが、転職の軸を含めたキャリア相談などもよく乗ってもらっていました。
どの転職エージェントがよいか悩む人は、下記のような大手の転職エージェントにまずは登録するのがおすすめです。
doda
- 業界大手で求人数が18万件以上(2023年3月現在)
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転職理由はなるべくポジティブに伝える
転職理由も、転職する際にはしっかりと考えておきたい要素です。例えば、転職理由として
- 社内の人間関係が悪いから
- 残業が多すぎるから
- 給料が低すぎるから
などを挙げる人はぶっちゃけ多いはず。
転職を考える人の多くは上記のようなネガティブな理由がほとんどではないでしょうか。
転職理由として上記のような理由を持つのは当たり前だと思います。ただし、ありのままを伝えてしまうと、「同じ理由でまたすぐに辞めそう」などと他責思考に感じられ、面接官に好印象に思ってもらいにくいです。
そこでおすすめなのが、転職理由をなるべくポジティブに変換すること。例えば上記の転職理由だと、以下のように言い換えることができます。
言い換え前 | 言い換え後 |
---|---|
人間関係が悪く働きづらいから | チームワークのよい環境で協力しながら働きたい |
残業が多すぎるから | より効率的に働いて成果を出していきたい |
給料が低すぎるから | 仕事の成果をしっかりと評価してくれる場所で働きたい |
嘘はよくないですが、ポジティブに言い換えることで面接官からの印象は変わります!
私の場合、「どうして今の会社を転職しようと思っているのですか」と転職理由を聞かれたとき、当時は上記2つを挙げつつ、以下のように話をしていました。
①より裁量を持って働きたい
ある程度大きな組織のなか、仕事は基本的に縦割りで上から降ってくることが多い。そのなかで、意見がたびたび右往左往するなど、目的達成のためにやるべきことがスピード感を持ってできなかったりするなかで、組織体制上もどかしさを感じていた。
より裁量をもちながら主体的に仕事をしていくことで、大変だとは思うが、どんどん成長してキャリアアップしていきたいと考えているため。
②頑張ったらしっかりと評価されたい
現職では評価システムが不透明で、評価理由も腑に落ちないため、今後長く働くことにも不安を感じている。
今後結婚をして家庭を支えていくためにも、腰を据えてひとつの会社に所属し、会社に貢献するなかで評価、ならびに収入も上げていきたい。
企業によっては深掘り質問をされることがある
企業によっては、転職理由を伝えたときに、「どうしてそう思っているのですか?」と深掘り質問をされることがあります。
可能であれば、転職理由を考えるときはどうして「そう思うのか」を一段掘り下げて考えておくのがおすすめです。
例えば「裁量を持って働きたい」という転職理由について、企業によっては「どうして裁量を持って働きたいと思ったのですか?」と深堀り質問をされることがあります。
そういったときのおすすめの回答としては経験談を話すこと。原体験からくるエピソードは説得力が増しやすく、面接官も納得してもらいやすいです。
ちなみに実際の転職活動では、以下のように回答していました(実際の経験談です)。
転職理由として「より裁量を持って働きながら成長していきたい」
↓
どうして裁量をもつことがよいと思っているのか
↓
回答)スタートアップで働いていたとき、主業務以外に業務効率化のためのウェブシステムを考案し社長に提案していました。
提案が実際に採用された後は開発まで私個人に任していただき、開発後の改修作業も担当していました。そうやって裁量を持ちながら働くことに、私自身とてもやりがいを感じていたからです。
※当時はウェブの編集者として働いていましたが、プライベートでプログラミングをがっつり勉強していた時期があり、その知識を活かせるのではと思い提案していました。
上記あくまで一例ではありますが、これまでの仕事を振り返って、原体験からくる回答をぜひ意識してみてください。
活かせる能力をしっかりとアピールする
面接時は、ある意味「自分という商品をを売る場所」でもあります。職務経歴書などの書類だけでなく、「こういったことができます」などと口頭でもしっかりとアピールすることで、面接官からの印象も変わってくるでしょう。
ちなみに活かせる能力をアピールするときは、定量的に伝えるようにしましょう。「前年比〇〇%アップを達成しました」などと具体的な数値とあわせて伝えると、客観的事実としてわかりやすいのでおすすめです。
私はウェブ業界でずっと働いていますが、転職活動時は「前年比〇〇%を実現しました」などと定量的な数値を用いて伝えるようにしていました。
アピールの仕方に困ったら転職エージェントがおすすめ
とはいえ、短期離職となると、なかなかアピールできるような数値を持っていないという人もいるのではないでしょうか。そんなときは、ぜひ転職エージェントに相談してみるのがおすすめです。
一人ひとりに適した求人を紹介してもらえるだけでなく、履歴書・職務経歴書の書き方や面接対策にも親身になって相談に乗ってくれます。
私自身もこれまで4回転職していますが、転職エージェントには何度もお世話になりました。短期離職を2回経験しながらも、現在は従業員5,000人以上の大手企業のグローバル部門で自分らしく働けています。
ぜひ、下記の転職エージェントをチェックしてみてください。
転職エージェントとひとくちに言ってもその種類はさまざま。迷っている方は下記の転職エージェントをチェックしてみてください!
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- 業界大手で求人数が18万件以上(2023年3月現在)
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- 求人数はdodaやリクルートより少なめだが、サポートが手厚い
次は長く働きたいという熱意を伝える
短期離職を繰り返している場合、面接官からすると「次もすぐに辞めてしまうんじゃないか…」と思われる可能性はあります。
そこでおすすめなのが、面接時に長く働く意思があることをしっかりとアピールすることです。将来をしっかりと見据えていることを伝えるようにしましょう。
将来のキャリア像についても伝えられるとなおよし
長く働く意思を伝えたいときにおすすめなのが、将来のキャリアについてです。
面接官によっては、「3年後どうなっていたいですか?」「5年後はどういう仕事をしていると思いますか?」といった質問がくることもあります。
そこで将来のキャリアについてもしっかりと伝えることで、より熱意が伝わり、採用に近づくはずです。
ちなみに私自身は、転職活動の面接ではこのように伝えていました。
・1年後:まずは業務をしっかりと覚えて、かつこれまで培ったウェブの知識を活かしてグループ内で付加価値を出している
・3年後:グループのリーダー格として、仕事を期待値以上にすることはもちろん、仕事を通してグループ全体を引っ張っている
・5年後:マネージャーとなり、グループ内のメンバーをしっかりとマネジメントしつつ組織としても拡大し、会社の柱のひとつになるような成果を出す
具体的にしすぎなくとも、「こうなっていたい」という思いをしっかりと伝えることで、将来を見据えていることをアピールできます。
短期離職を繰り返しても人生終わりではない!
短期離職を繰り返したからといって、もうどこにも転職できないというわけではありません。短期離職を繰り返した事実は消えませんが、その後にどう行動するかで未来は変えられます。
「これ以上転職で失敗したくない」と思っている人は、
- 転職する軸を明確にする
- 転職理由はなるべくポジティブに伝える
- 活かせる能力をしっかりとアピールする
- 次は長く働きたいという熱意を伝える
といったことをぜひ意識してみてください。
また、面接での伝え方に悩む方は、転職エージェントの活用もぜひ検討してみましょう。書類の添削や面接対策まで親身になって相談に乗ってくれます(しかも無料なのでありがたい…!)。
ぜひ納得いく転職を実現して、自分らしい人生を歩んでいきましょう!
よくある質問
- 短期間で何度も転職してしまうことで、採用担当者に不信感を持たれるリスクがあるのでしょうか?
-
正直に言うと、短期間で転職を繰り返すことで採用担当者に不信感を持たれるリスクはゼロではありません。長期的な人材確保を考える採用担当者にとって、転職回数が多いと、「うちに来てもすぐに辞めそうだな」と定着性に疑問を持つ可能性はあるでしょう。
とはいえ、転職を諦める必要はまったくありません。ぜひ「次の転職活動を成功させるためのコツとは?」の情報を参考にして、転職を成功させましょう!
- 短期離職を繰り返してしまう理由にはどのようなものがあるのでしょうか?
-
短期離職を繰り返す理由としては、
- 転職において軸が定まっていないため
- 入社前後の大きなギャップ
- 転職自体が目の前の不満を解消することに捉われているため
といったことが考えられます。短期離職を繰り返して悩んでいる人は、どの理由が当てはまるか照らし合わせてみましょう。
これ以上短期離職を繰り返したくない人は、「次の転職活動を成功させるためのコツとは?」を参考にするほか、転職エージェントの活用もおすすめです。
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