転職を成功させて外資系企業で働きたいと思っている方や、社内昇進したいしたいと思っている人のなかには、TOEIC®800点をゴールにしている人もいるでしょう。
TOEIC®800点を取ると、就活や転職活動で有利に働くだけでなく、社内で評価されて海外駐在などのキャリアにつながるといった可能性も考えられます。
一方で、「TOEIC800点の壁」と言われるように、TOEIC®800点になかなか届かずハードルを感じている人もいるのではないでしょうか?
この記事では、TOEIC®800点のすごさやメリット、さらにはTOEIC®800点を目指すための勉強法について解説します。
ぜひ息抜きがてら参考にしつつ、TOEIC®800点へのモチベーションアップなどに活用してみてください!
繊細くん
ちょっぴり繊細な面を持つ30代。
現在はグローバル部門の会社員として活動しています。
現在オンライン英会話(DMM英会話)と英語のハノンを1年以上毎日かかさず継続中
TOEIC860点取得(2021年)
TOEIC®800点のすごさは?
TOEIC®800点あると、就職活動や転職活動の際で英語力のアピールとなり、企業によっては選考が有利になることもあるスコアです。
TOEIC®800点を持っていると、一般的には「すごい!」と思われるようなスコアです!
TOEIC®800点を達成する難易度
TOEIC®800点はTOEIC公式ページの2021年度の平均スコア・スコア分布の資料を見てみると、TOEIC®において795点以上取得すれば上位約16%に該当することになります。
文部科学省の資料によると、英検に換算すると準1級ほどの英語力に該当します。
TOEIC®の点数 | 英検換算 |
---|---|
120〜 | 3〜5級 |
225〜 | 準2級 |
550〜 | 2級 |
785〜 | 準1級 |
945〜 | 1級 |
TOEIC®はスピーキングやライティングといったアウトプットの試験がないので、あくまで参考程度に留めておきましょう!
こうして見ると、TOEIC®800点はかなり上位に位置しているといえます。
ちょっと勉強したくらいでは、なかなか到達できないスコアといえるでしょう。私自身も、TOEIC®で800点を取るにはかなり苦労しました…。
TOEIC®800を取得するのに必要な英語スキルは?
私自身は2021年の10月にTOEIC®で860点を取得しました。
当時の英語力を振り返ると以下のような感じでした。
- 文法知識については基礎が身についている
- 単語については、基礎単語に加えてマニアックなフレーズも覚えている
- TOEIC®本番で200問解き終わるくらい
- リスニングについては、パート3・パート4で少し聞き逃しあり
- スピーキングは非ネイティブとちょっとした会話くらいであれば可能
ちなみに、TOEIC®で860点を取ったときの内訳としては、
リスニング:425点
リーディング:435点
でした。
単語力・リスニング力・リーディング力でどれほどのスキルがだったのか、私の経験をもとに解説します。
これがすべて正解ではないので、あくまで参考程度にしていただけたら嬉しいです…!
単語力
単語力については、大学受験に出てくるような基本的な単語は抑えつつ、TOEIC®に頻繁に出てくる単語についても勉強して覚えていました。
TOEIC®はビジネス英語で使われるような単語も多く出てくるので、大学受験で出てくる英語とはまた異なるところがあります。
また、TOEIC®で出てくるちょっと難しめのマニアック向けの単語についても、「黒のフレーズ」という単語帳を購入して覚えていました。
TOEIC®本番では単語がわからなくて聞けない・読めないといったことは基本的になく、知らない単語も出てきましたが、数としては少なかったです。
リスニング力
リスニング力については、TOEIC®本番の問題で言っていることが一語一句わかるという感じではありませんでしたが、大枠で言っていることはわかるような感じでした。
私の場合はどちらかというとリスニングの方が苦手だったので、ほかの方はもうちょっと細部まで聞き取れているかもしれません。
ただ、パート3・パート4についてはいくつか聞き逃しをしてしまうこともあり、そういったときはすんなり諦めて次の問題に取り組むようにしていました。
リーディング力
リーディングについては、TOEIC®本番で200問解き終わるか、1・2問ほど時間切れになるか、といった感じでした。
解く時間の目安は
- パート5:10分ほど
- パート6:10分ほど
- パート7:55分ほど
といった時間配分でした。
解き終わったときの実感値としては、「9割以上は正解しているかも…?」とかなりの手応えを感じていました。
スピーキング力はどれくらい…?
TOEIC®で860点を取ったときはスピーキングの練習はまったくやっていなかったので、正直あまり喋れなかったと思います…。
ただし、TOEIC®はリスニングとリーディングのテストなのでスピーキングについては人によって異なるかと思いますが、TOEIC®800点あればスピーキングへの下地もある程度できていると個人的に思っています。
私はTOEIC®860点を取得した後にオンライン英会話を始めたのですが、1年以上継続した現在はかなり成長したなと感じています…!
TOEIC®800点の正答率
TOEIC®では配点や何問以上正解すれば800点を取れるといったことは明らかになっていません。
しかし、個人的な経験をもとにすると、200問中170問ほど正解できているようだと800点以上は全然超えてくるようなイメージです。
TOEIC®800点以上を取りたいと思ったときは、リスニング・リーディングでそれぞれ85問ほどの正解(85%の正答率)を1つの基準にするとよいでしょう。
現在の自分の実力がどれくらいかを知りたいときは、公式問題集で問題を解いてどれほど乖離があるのか知るのがおすすめです。
公式問題集はTOEIC Programを開発している「ETS」が出している問題集で、TOEIC®本番に近いような問題が収録されています。
また、実際の正答数をもとにしたおおよそのスコアも割り出せる換算表もあるので、自分の実力の現在地がわかります。
レンジなので正確な数値ではありませんが、参考値として知ることができます!
TOEIC®本番の正答数を知りたいときは…
ちなみに、TOEIC®本番のテストでどれほど正解したかを知りたいときは、TEX加藤さんのブログを参考にしてみてください。
アビメ(Abilities measured)と呼ばれるTOEICの結果通知から独自の分析をもとに、リスニング・リーディングでそれぞれどれほど間違えたのか推測がある程度できます。
ちなみに2021年にTOEIC®860点を取得した際は、上記のブログをもとに分析してみると、
- リスニング 425点 正答数:81問
- リーディング 435点 正答数:84問
といった感じでした。
170問正解すれば、800点は簡単に超えられそうですね…!
TOEIC®800点がもたらすメリットとは?
TOEIC®800点を取得すると、
- 就活や転職活動時に評価してもらえる
- 収入がアップする可能性がある
- グローバル部門への異動や海外赴任の可能性も出てくる
- 大学生なら単位認定に使える
といったメリットがあります。ここでは、上記のメリットについて詳しく考えてみます。
就活や転職活動時に評価してもらえる
まずメリットとして挙げられるのが、就活や転職活動時に評価してもらえる点。多くの企業が、英語力を示す客観的な指標としてTOEIC®スコアを採用しています。
例えば新卒時において、楽天では入社までにTOEIC®800点以上が必要となります。ほかにも商社やメーカーをはじめ、昇進時などにTOEIC®が条件のひとつに課している会社も多くあります。
また、就活時や転職活動時にすでにTOEIC®800点を取得していることで、転職エージェントを通して好条件の求人を紹介してもらえる可能性もあるかもしれません。
私もTOEIC®860点あったことで紹介してもらえた求人もありました!
たとえTOEIC®800点を取得していなくても、現在のTOEIC®の点数や英語力でどういった求人があるか気になる方はぜひ下記エージェントをチェックしてみてください。
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- 業界大手で求人数が18万件以上(2023年3月現在)
- 転職エージェントと転職サイトの両方を兼ね備えているのはdodaだけ!
- グローバルキャリアアドバイザーがいるので、海外転職に興味がある人にもおすすめ
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- 求人数はdodaやリクルートより少なめだが、サポートが手厚い
なお、TOEIC®などで英語力を向上させて海外転職を考えている人は、dodaグローバルもおすすめです!
グローバル専門のキャリアアドバイザーが在籍しており、海外で働きたい場合や英語を使った仕事がしたいときに親身に相談に乗ってくれます。
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収入がアップする可能性がある
一部の企業では、TOEIC®スコアに応じて報奨金を導入しています。もし該当する企業にいてTOEIC®でハイスコアを獲得すれば、何もせずとも収入が増えることになります。
ちなみに、dodaグローバルの「TOEICテストスコア別平均年収」の記事によると、以下のような数値が出ています。
この記事によると、
- TOEIC®800点:平均487万円
- TOEIC®900点:平均534万円
となっており、スコアなしと比較して100万円以上の差があることがわかります。
そのほか、メリットの最初に挙げたように、転職時に好条件の求人がされて入社できれば、今よりさらによい待遇が期待できるかもしれません…!
グローバル部門への異動や海外赴任の可能性も出てくる
TOEIC®800点を取得することで、企業内でのグローバル部門への異動や海外赴任のチャンスが増える可能性もあるでしょう。
企業側からすると、高い英語力を持つ社員がいれば、グローバルなプロジェクトや海外事業に積極的に投入しようとするはずです。
そこでTOEIC®800点のスコアをアピールすれば、グローバルなキャリアを切り開くチャンスも巡ってくるかもしれません。
TOEIC®のおかげで、海外駐在など、より理想とするキャリアに近づけるかも…!
大学生なら単位認定に使える
多くの大学で、TOEIC®スコアに応じて単位認定が行われています。国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の2021年の調査によると、TOEIC®スコアを単位認定に活用している大学の数はなんと300以上にのぼります。
全国さまざまな国公立・私立大学で適用されており、なかには10単位以上認めている大学も存在しています。
TOEIC®でハイスコアをとっている学生さんが羨ましい…!
TOEIC®で800点を取るための勉強時間は?
TOEIC®で800点を取るとさまざまなメリットがありますが、TOEIC®で800点を取るにはどれほどの勉強時間が必要なのでしょうか。
以下の表を参考にしてみてください。
TOEIC®目標スコアと必要な勉強時間の相関関係
現在スコア | 目標スコア 350 | 目標スコア 450 | 目標スコア 550 | 目標スコア 650 | 目標スコア 750 | 目標スコア 850 | 目標スコア 950 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
250 | 200 | 425 | 700 | 950 | 1150 | 1450 | 1750 |
350 | 225 | 450 | 700 | 950 | 1225 | 1550 | |
450 | 225 | 450 | 700 | 975 | 1300 | ||
550 | 225 | 450 | 725 | 1050 | |||
650 | 225 | 500 | 825 | ||||
750 | 275 | 600 | |||||
850 | 325 |
オックスフォード大学出版局が出している表を参考にすると、TOEIC®スコアを100点アップさせるにはおよそ200〜300時間の勉強時間が必要になることがわかります。
仮にTOEIC®のスコアを100点アップさせるために250時間必要だと仮定すると、TOEIC800点までは
- 現状TOEIC®500点:TOEIC®800点まで750時間必要
- 現状TOEIC®600点:TOEIC®800点まで500時間必要
- 現状TOEIC®700点:TOEIC®800点まで250時間必要
ということになります。
勉強時間だけを見ると、若干途方に暮れるような数字ですね…。
現在の実力や勉強方法によってTOEIC®で800点取るまでの勉強時間は異なる
とはいえ、上記の表はあくまで目安となる数値です。より効率的な勉強をすれば、より早い時間でTOEIC®800点に到達することも可能です。
実際にTOEIC®500点から700点までは理論上500時間弱ほどかかりそうですが、実際は半分以下の勉強時間で到達できています。
ここからは、TOEIC®800点を目指す人に向けた、自信の体験をもとにした勉強法について解説します。
TOEIC®800点を目指すための勉強法
単語
単語については、TOEIC®によく出てくる単語帳を勉強するのがおすすめです。私は、「金のフレーズ」(金フレ)「黒のフレーズ」(黒フレ)2つの単語帳をおもに使って勉強していました。
この2つに出ている単語を覚えておけば、単語がわからずに問題が解けないといったこともだいぶ解消されるはずです。
単語帳を購入して覚える際、どのようにして覚えていますか?個人的におすすめなのが1つの単語に執着しすぎないこと。
「今日は100個完璧に覚えるぞ」と思って勉強しても、数日経てば案外忘れているものです。単語を覚えるときに大切なのが、とにかく単語をみる回数を増やすこと。
完璧に覚えようとしなくて全然よいので、できる限り単語を1日のうちに多く触れて、その分単語帳を何周もしてみるようにしてください。
単語との出会う回数を増やすことで、中長期の記憶として頭に定着しやすいのでおすすめです。
ちなみに、現在TOEIC®スコア500点未満の方は、「銀のフレーズ」(銀フレ)からスタートするのがおすすめです。
銀フレの単語を覚えてから、「金のフレーズ」(金フレ)「黒のフレーズ」(黒フレ)に進みましょう。
文法
文法について、本気でTOEIC®800点以上取りたいという方には「TOEIC 文法問題でる1000問」に取り組むのがおすすめです。
ボリュームがあり、全部の問題を解くまで時間がかかりますが、「TOEIC 文法問題でる1000問」に出てくる問題を完璧に解けるようになれば、文法の基礎は身についているはずです!
私自身も、「出る1000」はよく使っており、ひたすら繰り返し問題を解いていました。
おかげでTOEIC®のパート5で8割を切ることはなくなりました!
公式問題集
単語帳と文法書以外に大切なのが、公式問題集を解いてTOEIC®の問題に慣れておくこと。
「公式問題集を解く→復習」ことで、出題パターンがだんだん肌感覚でわかってきます。私がTOEIC®で860点を取れた理由の一つには、公式問題集を何度も繰り返し解いて出題形式に慣れたことが大きく起因していると思っています。
現在、公式問題集は9冊ほどありますが、おすすめなのは新しい問題集から解くこと。TOEIC®は年々問題の傾向が変わっています。
最新版のほうがより新しい問題傾向に沿った出題になっており、対策がしやすいです。
公式問題集は何より復習が大切
公式問題集を活用するに覚えておいてほしいのが、何よりも復習が大切だということ。
実際に問題を解いて「〇〇問正解できた!」と正答数を気にしがちですが、私自身の意見としては、公式問題集においては正答数はそこまで気にする必要はないと思っています。
むしろ気にしなければいけないのは間違えた箇所について。どうして間違えたのか、解説をしっかりと確認しつつ、間違えたところを徹底的に復習して実力アップにつなげる方が何倍も大切です。
私がTOEIC®で860点を取得したときは、以下のような方法で復習をしていました。
- 問題を解いたらどうして間違えたのか分析する
- 分析をしつつ、知らない単語があれば別途メモをして覚えるようにする
- 復習し終えたら、同じ問題200問をもう1度問題を解く
- そこで間違えた問題については、ウィークポイントになっている可能性があるので再度復習する
- 満点を取るまで続ける
復習をするときは、リスニング・リーディングパートそれぞれでスクリプトをみながら音声で何度も聞いていました。
その他おすすめのコンテンツ
上記以外では、以下のような勉強方法も取り入れていました。
- 通勤時間にポッドキャストを聞く
- YouTubeで英語学習関係の動画を見る
- 独自の単語帳を作成して覚える
ポッドキャストについては、息抜きがてら以下のようなポッドキャストをよく聞いていました。
とくに「All Ears English」については、TOEIC®ではあまり出てきませんが、ネイティブスピーカーがよく使うような表現が学べます。
YouTubeについては昔からAtsueigoさんの大ファンで、彼のYouTube動画はよく見ています。
Atsueigoさんの動画のなかでも、TOEIC®に関する動画がいくつかあり、非常に参考になるのでぜひチェックしてみてください。
TOEIC®800点はすごい!
結論をもう一度言うと、TOEIC®800点はTOEIC受験者の上位約16%に該当する数値で、「すごい!」と思われるようなスコアです。
また、TOEIC®で800点を取ると、
- 就活や転職活動時に評価してもらえる
- 収入がアップする可能性がある
- グローバル部門への異動や海外赴任の可能性も出てくる
- 大学生なら単位認定に使える
といったメリットが期待できます。
私自身、TOEIC®800点を超えたときに英語力が一段伸びたような実感値もありました。ぜひ参考にして、TOEIC®800点超えを実現しましょう!
よくある質問
- TOEIC®800点はどれくらいすごいの?
-
TOEIC®800点は、TOEIC公式ページの2021年度の平均スコア・スコア分布の資料を見てみると、TOEIC®において795点以上取得すれば受験者の上位16%に当たることがわかります。
TOEIC®受験者を受けている人は英語学習に力を入れている人も多く、日本人全体で考えるとさらに上位に位置しているといえます。
- TOEIC®800点の英語力はどのくらい?
-
2021年10月にTOEIC®860点を取ったときの英語力を振り返ると以下のような感じでした。
- 文法知識については基礎が身についている
- 単語については、基礎単語に加えてマニアックなフレーズも覚えている
- TOEIC®本番で200問解き終わるくらい
- リスニングについては、パート3・パート4で少し聞き逃しあり
- スピーキングは非ネイティブとちょっとした会話くらいであれば可能
当時はスピーキングの勉強はしていませんでしたが、TOEIC®800点あればスピーキングへの下地はある程度できている状態だと思います。
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